ソリューション
ガバナンス体制構築支援
人の意思だけに依存しない会社組織としての「組織変革」
組織変革という言葉が普及して長い年月が経過しますが、多くの企業では、取締役の交代や幹部社員の人事異動により立ち消えていくことも少なくありません。
会社の変革を強く願う経営幹部の方々の思いを、その強い想いが組織運営に活かされている段階で、会社のルール(組織体制とその構成員となる社員の権限・分掌及び運用ルール)として策定していくことが、本来の望まれる組織変革として継続的な活動を担保することになります。
規程体系改善支援
自律的に変化する組織を生み出す環境作り
組織変革を意識する前には、ほぼ必ず事業環境に応じた自律的な変化を望む期間があります。しかし、事業計画や事業戦略を年度内で見直すことには、積極的になれない企業が多くあります。変化の激しい事業環境において、戦略そのものを見直すこと自体が、ルールとして定められていなければ、前例を大切にする傾向の強い日本企業では、その変化に遅れる可能性もあります。
規程体系の見直しは、それら環境の変化に耐えうる組織を作る手段として提供しているものです。
サイバーセキュリティ人材育成
事業活動に負の影響を与えるサイバーリスクとITリスク
2014年から2015年にかけて、個人情報の漏洩事件・事故が多く発生したことにより、セキュリティ対策が再度注目されるようになりました。
サイバーセキュリティ対策は、現在進行形の取り組みであり、対策や育成の標準モデルがまだ確立していない状況にあります。
そのような環境において、情報収集し適切な判断をした上で対策を講じていく人材を育成して参ります。
[コラム] 当社のコア・コンセプトとその実現に向けて
組織変革について / 弊社コラムより
組織変革 ~変化するから変化させるへの変革~
上場企業の社内規程の見直しを通して考える、本来の組織変革の在り方について 組織変革を実現するために必要なものは何かという書籍やコラムは沢山あるのですが、ちょっと違った角度から書いてみたいと思います。
変化することを強いる変革
組織変革を何をもって行うかということを考えると、一般的には、組織図を変えてみて、部署を増やしたり減らしたりしてみて、幹部教育を強化して、幹部候補にリーダーシップ研修を実施する。といったケースが多いと思われます。
この取り組みそのものに何か意見があるわけではなく、継続性を考えたときに「個人の変化」に依存した組織変革をどれだけ続けられるかが課題になると考えるわけです。
しかし、実際の業務にまで視野を広げてみると、組織変革を実施してもそれから数年間は、既存の業務マニュアルを使用し、業務管理システムも微調整を行うだけで仕事の流れは大きく変わることがないというケースが少なくありません。 社内の混乱を避けるという理由で、業務プロセスまでは変えないと決定され、組織変革が立ち行かないことも多くありますので、それはそれで仕方ないのかもしれません。
もし、組織変革をプロジェクトとして立ち上げ、継続的に実践していく中で、業務改善やマニュアルの改訂までを行っているとしたら、それは「変化させる」取り組みが十分にできているものと思います。
そこまでを実践している組織変革でなければ、経営陣が求める変化が生まれることは難しいかもしれませんが、人によっては大きな賭けのように理解されることもあるでしょう。
変化させることを強いる変革
これまで上場企業の社内規程類・社内文書類の整備や業務改善を支援している中で、組織変革を決意しなくても済むように日々マネジメントすることが、本来の「組織変革」ではないかと考えています。
社員個々人が均一に会社の大号令で変化していくというのは、組織運営上、とても効率的であるとは思うのですが、大手企業であれば国内外の外部環境の変化の速さに対して、中小企業であれば競合企業との過剰な競争の中で「大号令待ち」という状況はかなりリスクの高い組織運営と言わざるを得ないかもしれません。
また、日本企業の独特な文化というか、今ほどコンプライアンスが叫ばれ、内部統制が徹底され、監査法人のチェックも十分に行われているにも関わらず、社内規程が業務を管理するために十分に策定されていないことが多く、ルールなしで雰囲気で事業が運営されているのが現状です。
ルールがないというのは、明文化されていないというだけではなく、何かをやらなければならないという事業計画や仕事の雰囲気は醸成されているものの「変えなければならない」とか「止めなければならない」といった、外部環境とリンクして変化を求めている部分を規定した社内のルールが無いために「薄々気づいている儲からない事業をズルズル継続する」企業が意外と多いということでもあります。
管理部門の業務効率化からスタートした業務改善支援ですが、コンプライアンス経営やガバナンス体制構築の社会的要求に応えるべく、社内の全ての部門における業務改善を提供しています。
内部統制対応や文書化対応などを数年前に実施した上場企業でも、変更管理が規定されておらず、何かを止めるのに承認プロセスが決められていないといった相談は数多く、社員一人ひとりが「この事業はうまくいかない」とか「新しい事業を始めたい」といった外部環境に沿った意思(表明)が、とても重要であるのにも関わらず、見なかったことにされることも多くあります。
社内規程を「どうせ社員は目にしないから…」で片づけるのではなく、変化に応じて、社員が自発的に業務プロセスを見直し、マニュアルを改訂し、社内システムもそれら要求に応じて変更させる。そのための規程・社内ルールを定めることが、組織変革の重要な第一歩になると考えています。
そして、課題・リスクに気づいた際に仕事や業務プロセスの変化を要求し実践することを求める社内のルールに従って、その変化を生み出すために社員一人ひとりから集まる意思や要求に対して耳を傾け、情報を収集し判断して、決裁するのが、本当の変化していく組織における管理職のあるべき姿だと思うわけです。
ここまでの体制ができた後に、幹部教育やリーダーシップ研修はとても有効だと思うのです。
ジェネレーション・ギャップと日本語に対する認識を越えて
会社組織は、年代の違いや育った時代背景を越えて、チームワークを発揮して事業継続していくものですが、高度経済成長の頃に子供だった役員の下に、バブル景気で楽々入社した幹部候補がいて、氷河期で人数の少ない中間管理職に、不景気とデフレしか知らない若手社員が組織を構成した場合「頑張れば報われる」という日本語が、どういう意味を持つのかについて共有しておいた方がよいでしょう。
頑張って報われたのはどの年代までか。 頑張って報われるのは、仕事上でどこまで経験したことがあるのか。今の管理職は、頑張っていることを、本気で報いているのか。 各年代でどのような認識なのかについて、どこかでお話しいただいた方がよろしいかもしれません。
社内規程による変化のマネジメントについて
何故、社内規程を見直した方がよいのか。
先輩が後輩に食事を奢り、飲みに誘い、社員旅行をして… そんな情報共有の方法が、これから先10年間維持できる会社であれば、変化を求めるルールを定めるというのは無意味かもしれません。
会社の経費で社員間の交流を実現しようとしても、若手社員は「それって仕事ですか?残業代でますか?」と返されるかもしれません。
個人的には、社内の付き合いはとても大切だと思いながらも、今後外国人の社員を増やしたいとか、雇用形態を多様化したいといった経営判断があるかもしれません。
文化や性別、年代によらず会社を継続的に発展させるために必要なものは「会社を発展させるための法令に沿った変化を求める社内ルールの策定」であると思います。 これが遠回りのようで、もっとも近道だと考えるのです。